2024年7月号WEB版

2024年7月、8月の活動内容をまとめ地域保健7月号WEB版としてこのページにまとめています。記事やイベントの詳細はそれぞれのリンクをご利用ください。

<表紙のことば>
『折鶴ノ華 ORIZURU』
祈りに生死の境なく ただひたすら誰かを想い目をとじる
(絵・山下重人 https://shigeart.net/)

画像

20247月号

定価:本体 0円(税込)
休刊中
発行日:2024年7月1日~随時更新
印刷発行なし

特設ページ保健師映画応援『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』

映画『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』公式サイト https://hanadamiki.com/

青森のナイチンゲールとも評される人物、花田ミキ。戦中戦後の激動期に八戸赤十字病院で看護に携わり、集団感染が起きたポリオ(小児マヒ)の治療法を広めるなど、地域の人々の命を救う為に生き抜いた半生を映画化した『じょっぱり』が7月2日より恵比寿・東京都写真美 術館を皮切りに青森県のイオンシネマ等で全国順次公開となる。
「命を阻むものは全て悪」「明日のために昨日を語る」という花田ミキの言葉が、映画を通して現代に伝えられる。
地域保健では、2022年5月号で映画監督の五十嵐匠さんにインタビューコーナー「ピープル」で映画にかける思いや願いを伺った。特設ページでは、地域保健編集部が行った本作品への取材協力やその過程で得た現代の保健師たちに伝えたいことをまとめる。

特設ページの主な内容

  • 地域保健に寄せられた映画の感想・資料など
  • 映画公開情報
  • 東京都写真美術館 7月2日初日舞台挨拶から
  • 映画監督 五十嵐匠インタビュー(2022年5月号より再録)
  • 2023年3月佐井村取材 映画にエキストラとして出演した退職保健師お二人のお話から
  • 東京都写真美術館 7月2日初日舞台挨拶から
  • 活動報告 第12回日本公衆衛生看護学会ワークショップ 「映画『じょっぱり看護の人 花田ミキ』で公衆衛生看護を味わおう」大野祐子

2024年7月~8月順次追加予定

講演会アーカイブ『東京保健師ものがたり』出版記念講演会(アーカイブ配信)

雑誌『地域保健』で2021年5月から2年分の連載を一冊の本にまとめた『東京保健師ものがたり』の著者・和泉慶子さんを講師にお迎えし、地域保健ネットサロン会員の方を対象に講演会を開催しました。ご希望を多くいただきましたので、6月1日に収録した講演会の様子を2024年8月末頃までアーカイブ配信いたします。視聴をご希望の方は、以下のフォームよりお申し込みください。

※Googleフォームがご利用できない環境の方は地域保健編集部(chiikihoken@tkhs.co.jp)にご連絡ください。

地域保健ネットサロンオンライン勉強会婦人科健診、避妊、中絶、妊婦健診、出産が無料のフランス 保健センター婦人科医のたたかい

地域保健WEBで連載中の「フランスの親子まるごと支援」の著者、安發明子さんのコーディネートでオンライン勉強会を開催します。参加ご希望の方は上お申し込みください。

※Googleフォームがご利用できない環境の方は地域保健編集部(chiikihoken@tkhs.co.jp)にご連絡ください。

ピープル(髙良久美子さん)

一般社団法人「共育ステーションつむぎ」の代表の髙良久美子(たから・くみこ)さんは、メンバーとともに、困窮世帯にミルクを届ける「ベビーミルク支援」を行ってきた。支援が届きにくいベビーの命を守るために、現在も有料老人ホームの仕事をしながら、多大な労力を費やし、新たなしくみづくりを実現させるために奔走している髙良さんに、その活動に至るまでの経緯や、これからの展望について伺った。
(2024年4月16日公開)
記事の続きを読む
[聞き手・文:白井美樹(ライター)、写真:赤嶺直也(ポートレート沖縄)]

地域保健WEB連載 フランスの親子まるごと支援(奇数月の30日更新)

フランスの福祉現場では現在「LGBTQIA+」という表現が使われることが多いが、これはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、性的指向を決められないクエスチョニング、身体的性が一般的に定められた男性、女性の中間もしくはどちらとも一致しない状態を指すインターセックス、どの性にも恋愛感情を抱かないアセクシュアル、その他のセクシュアリティを+が示している。ただし本文中では調査によって規定が違うため、それぞれの調査で使われた名称を引用する。
筆者がフランスの調査を始めた2010年代、児童保護施設で目に入ったのはLGBTQ+の子どもが多いことだった。

〈著者プロフィール〉1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。
フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

地域保健WEB連載 なな先生のことばの発達教室(奇数月の15日更新)


コミュニケーションの語源を紐解くと、ラテン語の「communis」または「communicatio」に由来します。「communis」は「伝える」、「communicatio」は「共有する」「分かち合う」といった意味があるようです。
コミュニケーションとは、感情・意思・情報を受け取り合うことで、ことばだけでなく身振り手振りや顔の表情・声のトーン・視線の動きなど非言語的な要素も含みます。
単に「ことば」と表記すると、「意味内容の伝達」や「(意味のある言葉の)発語」のような、限局された意味合いで受け取る人もいるので、広く情報や感情の交換や共有を指したり、非言語コミュニケーションも含めていることを示すために、「ことば・コミュニケーション」「言語・コミュニケーション」のような形で中点(なかてん)を打ち、併記することが多いです。
ところで、この連載のタイトルは「なな先生のことばの発達教室」です。……(続きは連載ページでお読みください)

〈著者プロフィール〉
寺田 奈々(ことばの相談室ことり 言語聴覚士)

慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100 症例以上のことばの相談・支援に携わる。専門は、ことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・失語症・大人の発音矯正。著書に『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える! 0~4歳 ことばをひきだす親子あそび』(小学館)、『発達障害&グレーゾーン幼児のことばを引き出す遊び53』(誠文堂新光社)。

地域保健WEB連載  帰ってきた「閑話ケア」……ときどき「講演旅行記」(気が向いたら更新)

帰ってきた閑話ケア……ときどき講演旅行記 連載第10回(通算第139回)講演旅行記―岐阜県瑞穂市周辺
帰ってきた閑話ケア……ときどき講演旅行記 連載第11回(通算第140回)う~ん、困った…

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ年々わずかな蓄積さえも削れて来ている気がする…。相変わらずの災害列島。もっとも、日本のみならず世界中の現象だが。戦争の舞台になっていないだけ、日本はマシかな。自然災害にしても感染症にしても、保健師の皆さんが大活躍を余儀なくされるような大災害だけは起きないで欲しいものだ。「困った」じゃすまされない災害が多過ぎて、21世紀前半なのに世紀末的な感じ。本当に、困った…。

情報BOX【本】『発達障害・グレーゾーンの あの人の行動が変わる言い方・接し方事典』

  • 『発達障害・グレーゾーンの あの人の行動が変わる言い方・接し方事典』(講談社)
    著者・イラスト:野波ツナ/監修:宮尾益知、滝口のぞみ
    四六判/272頁/1,870円(税込)「悪気はないのに周囲とぶつかってしまう……」
    「発達障害がある人のそんな行動を変えるにはどうすればいい?」
    本書では発達障害がある夫との著者の生活体験と、繰り返し行った専門医・カウンセラーへの取材などにもとづく実践的な65の考え方やノウハウを網羅しています。【目次から】●第1章 知っておきたい「あの人」の特徴
    ●第2章 「あの人」を動かすための基本戦略
    ●第3章 職場の「あの人」を動かす言い方・接し方
    ●第4章 家庭の「あの人」を動かす言い方・接し方
    ●第5章 「あの人」と話し合うときの心得
    ●第6章 話し合いを成功に導くテクニック
    ●第7章 がんばっている「あなた」へのヒント

情報BOX【本】『世代と人口』

  • 『世代と人口』(ミネルヴァ書房)
    編著者:金子 勇/A5判/314頁/3,850円(税込)
    人は生を受けた瞬間から人口という大河のなかで、特定の世代に属し、隣接する前後六〇年の幅を持つ世代と相互に交流しながら、独自のライフコースを歩んでいく。本書では「世代」概念を大幅に拡張して、生と性、家族、コミュニティ、時代認識にまで応用し、「人口変容」や福祉コミュニティなどの最新の研究を展開する。さらに実践的研究を指向して、「世代会計」を軸とした時代が抱える社会問題を解明し、処方箋の提示も試みた。[ここがポイント]
    ◎ 「世代」概念を拡張して性、家族、福祉、コミュニティなどの多様なトピックを取りあげる。
    ◎ 1章につき50頁近い充実した記述で各分野の研究蓄積を整理し、研究の見取図を示すとともに、最新の研究を展開。
    ◎ 現代の社会問題の解明と学術的処方箋の提示を試みる。

活動報告

地域保健ネットサロン会員の方からの活動報告をご紹介します。

ネットサロン会員向けツール フランス・パリの「暴力定規」日本語版をPDF公開

このたび地域保健では、パリ在住のフランス家庭福祉研究者・安發明子さんにご協力いただき、パリ市がこども・若者向けに配っている「暴力定規」の日本語版を作りました。制作にあたり、地域保健ネットサロン会員の皆さまにもデザインや名称、使い方などについてご意見をお寄せいただくなどご協力いただきました。暴力定規について詳しくはお知らせページでご覧ください。

情報BOX【映画】『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』

画像

7月2日(火)東京都写真美術館、イオンシネマ新青森 イオンシネマ弘前 他、全国順次公開

◎映画公式サイト:https://www.hanadamiki.com

【ものがたり】

シングルマザーとして息子リクの子育てに追われる日々をおくっていたちさと(王林)は、仕事場のスーパーの常連である花田ミキ(木野花)と出逢う。人嫌いとして近所でも有名であった花田だが、ちさとやリクとの何気ない日々を過ごす中で、人のぬくもりに触れ、自然と心を通わせていく。

花田は自分がかつて看護師であったことをちさとに告白し、当時の社会情勢や自分が今日までどのような生き方をしてきたのかについて語り始める。花田の若い頃(伊勢佳世)の姿は、八戸赤十字病院で集団感染が起きたポリオの治療法を広め、看護に対して誰よりも懸命に向き合い、生き抜いた姿だった。ちさとは、幼い頃に亡くなった自分の母親も看護師であったことから、花田により親近感を抱くようになっていったのだが……。


出演:木野花/王林/伊勢佳世
監督・脚本:五十嵐匠
製作:ストームピクチャーズ
制作協力:かまくらさちこ株式会社
配給・宣伝:ポルトレ
後援:日本赤十字社/日本看護協会
2024年/日本/90分/カラー/シネマスコープ

情報BOX【映画】『マミー』

画像

8 月3 日(土)より[東京]シアター・イメージフォーラム、[大阪]第七藝術劇場ほか全国順次公開

映画公式サイト:https://mommy-movie.jp/

【和歌山毒物カレー事件から26 年目の挑戦】
和歌山毒物カレー事件——1998 年7 月、夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入。67 人がヒ素中毒を発症し、小学生を含む4 人が死亡した。犯人と目されたのは近くに住む林眞須美。
凄惨な事件にメディア・スクラムは過熱を極めた。自宅に押し寄せるマスコミに眞須美がホースで水を撒く映像はあまりにも鮮烈だった。彼女は容疑を否認したが、2009 年に最高裁で死刑が確定。今も獄中から無実を訴え続けている。
事件発生から四半世紀、本作は最高裁判決に異議を唱える。「目撃証言」「科学鑑定」の反証を試み、「保険金詐欺事件との関係」を読み解いていく。さらに眞須美の夫・林健治が自ら働いた保険金詐欺の実態をあけすけに語り、確定死刑囚の息子として生きてきた林浩次(仮名)が、なぜ母
の無実を信じるようになったのか、その胸のうちを明かす。林眞須美が犯人でないのなら、誰が彼女を殺すのか? 二村真弘監督は、捜査や裁判、報道に関わった者たちを訪ね歩き、なんとか突破口を探ろうとするのだが、焦りと慢心から取材中に一線を越え…。
映画は、この社会のでたらめさを暴露しながら、合わせ鏡のようにして、私たち自身の業や欲望を映し出す。


監督:二村真弘
プロデューサー:石川朋子、植山英美(ARTicle Films)
撮影:髙野大樹、佐藤洋祐 オンライン編集:池田聡 整音:富永憲一
音響効果:増子彰 音楽:関島種彦、工藤遥
製作:digTV 配給:東風
2024 年/119 分/DCP/日本/ドキュメンタリー
©2024digTV

ページトップへ