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2021年1月号
2021年1月号は次の2つの特集をお送りします。
特集1「健康危機管理能力を高める -新型コロナ対策を中心に」
特集2「コロナ禍とメンタルヘルス -コロナうつを中心に」
特集1健康危機管理能力を高める -新型コロナ対策を中心に
新型コロナウイルスの感染拡大は、わが国の健康危機管理体制の脆弱性を浮き彫りにした。特に地域の健康危機管理の拠点である保健所では、コロナ対応で深刻なマンパワー不足に陥り、疲弊しているスタッフの様子がたびたび報道された。多くの保健所では業務の外注や都道府県からの人的支援などでしのいでいるが、既に第3波も発生し、状況は予断を許さない。保健所の危機を招いた背景には、長年にわたる感染症に対する危機意識の低下や市町村への権限移譲による保健所統廃合などがあるが、現場では国の制度改正を待つわけにはいかない。
特集では、国の健康危機管理の在り方を論じるとともに、座談会で地域における健康危機管理能力を高める方策を考える。
【オンライン座談会】地域の健康危機管理能力を高める ─保健所、保健師の課題から見えてくるもの
(出席者)
中板育美さん(武蔵野大学看護学部)=司会
清田啓子さん(全国保健師長会、北九州市子ども家庭局子ども家庭部)
内田勝彦さん(全国保健所長会、大分県東部保健所)
二宮博文さん(港区みなと保健所)
◎日本版CDCの必要性
岡部信彦(川崎市健康安全研究所)
◎新型インフルエンザ等対策特別措置法の課題
齋藤智也(国立保健医療科学院健康危機管理研究部)
特集2コロナ禍とメンタルヘルス -コロナうつを中心に
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「コロナうつ」(※)が増え、自殺者数の増加もみられる。背景には倒産や失業などの経済的要因のほか、平時にはさまざまな支援でようやく心のバランスを保っていた人たちが、三密を避けるなどの新しい生活様式の実践で支援が届かなくなり、孤立を深めてしまうなどの事情がある。コロナ禍に端を発するメンタルヘルスの問題に対して、行政としてはどのような打開策があるのだろうか。
※「コロナうつ」は医学用語ではなくマスコミ用語
◎「コロナうつ・コロナ不安」を防ぐ
影山隆之(大分県立看護科学大学)
◎コロナ禍における地域の自殺対策
本橋 豊、木津喜 雅、吉野さやか(いのち支える自殺対策推進センター)
◎コロナ下のメンタルヘルスと支援者支援
大塚耕太郎、赤平美津子、三條克巳(岩手医科大学医学部)
◎長野モデルにおける産後うつ支援とコロナ禍での母子支援活動
長野市保健所健康課母子保健担当
◎市民の心を支える保健センターの存在
高岡恵津子(香芝市保健センター)
ひよこ、ホップ、ステップ、ジャンプ!
竹下明里さん(佐世保市 子ども未来部 子ども保健課)
ピープル
門川良平さん(すなばコーポレーション株式会社 代表取締役社長)
イベント開催報告 オンライン市役所&地域保健コラボイベント「保健師とつながろう課」発足記念 オンライン交流会
2020年11月29日(日)にオンライン市役所&地域保健コラボイベントを開催しました。
その様子をお伝えしています。
レポート1 第79回日本公衆衛生学会総会
令和2年10月20~22日の3日間、第79回日本公衆衛生学会総会が開かれました。コロナ禍の影響により、初のオンライン開催となった総会から、以下について報告しました。
・学会長講演 健康医療介護の未来づくり-社会的協働
・特別講演Ⅰ COVID─19の対策-これまでそしてこれから
・シンポジウムB5─1難病対策地域協議会を活かす取り組み
・シンポジウムC3─1小児の在宅医療支援-脳性麻痺児の看護・介護の実態
レポート2 全国男性保健師の集い2020@愛知
令和2年10月17日から2日にわたり、「全国男性保健師の集い」が愛知県豊田市で開催されました。集いは今回で4回目。その様子を報告します。
ニュース
・HER─SYSの精度管理向上に向け事務連絡
・児童虐待相談件数19万件で過去最高 令和元年度の速報値
連載
ゲーム障害とスマホ依存―地域保健にできること
第5回 育児とスマホ
磯村 毅
虐待予防は母子保健から 指導ではなく支援
第11回 子どもの虐待死亡を防ぐ保健師活動
鷲山拓男
ESSAY国際保健
第41回 CDC訪問
松田正己
保健師のための閑話ケア
第92回 ウシの話
藤本裕明
中臣さんの環境衛生ウオッチング
第77回 新型コロナウイルスを踏まえた避難所の衛生対策
中臣昌広
保健師に求められるLGBTQの知識と支援の在り方
新連載 第1回 LGBTQの人口規模と「性的指向と性自認の多様性」に関する国の取り組みの現状
日高庸晴
保健師のストレスケアに生かすバッチフラワー
新連載 第1回 バッチ博士とバッチフラワーレメディ
八木知美