2019年3月号

特集は「胎児性アルコールスペクトラム障害を防ぐ」とし、2018年9月に開催された「胎児性アルコールスペクトラム障害の予防と対策に関する国際フォーラム」を受け更なる情報発信が必要と思われ座談会を含む特集を組んだ。

特別座談会は「地域保健の未来を拓く ─厚生労働省での経験から」。
厚生労働省は出向や研修生という形で地方自治体と保健師の人事交流を行っている。
実際に国の仕事に携わった5人の保健師が集まり、自らの経験と今後の展望について熱く語った様子をお伝えする。

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20193月号

定価:本体 1370円+税
第50巻2号
発行日:2019年3月1日
B5版 96ページ

特集胎児性アルコールスペクトラム障害を防ぐ

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妊娠中のアルコール摂取により胎児に形態異常や知能障害などの影響が出ることは以前から知られており、胎児性アルコール症候群(FAS)と呼ばれた。近年ではFASの特徴がすべて見られない場合でも、障害全体をより広い胎児性アルコールスペクトラム障害(FASD)という概念で捉えるようになり、調査・研究が進んでいる。欧米では「これまで考えられてきたよりもFASDは一般的」との認識が広がりつつある。一方、わが国では母子健康手帳やアルコール飲料の缶に妊娠中の飲酒に関する注意喚起があるものの、FASDに関する統計はほとんどなく、概念を知らない医療職もいるのが現状だ。
2013年に採択された「FASD予防の国際憲章」では、新たに生まれてくる子の1%がFASDである可能性に言及しており、わが国でも診断されていないものの障害を抱える者が相当数いることが予想される。
今月号は、わが国ではいまだ実態が分かっていないFASDを特集する。座談会では、主にFASD予防の観点から保健・医療の現場で何ができるのかを考える。また、FASDの最新知見やわが国の女性のアルコール問題を詳しく知るために、それぞれの分野の専門家にご寄稿いただいた。

◎座談会 わが国の胎児性アルコールスペクトラム障害を考える

<出席者>
今成知美さん(特定非営利活動法人ASK)=司会
井上祐紀さん(横浜市南部地域療育センター)
米山奈奈子さん(秋田大学大学院医学系研究科)
長沼 豊さん(元福祉施設職員)

◎胎児性アルコールスペクトラム障害の現状 ~海外とわが国の実態~
岩原千恵、樋口 進(独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター)

◎わが国における女性の飲酒の現状
金城 文、尾崎米厚(鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野)

◎FASDの国際憲章

特別座談会地域保健の未来を拓く ─厚生労働省での経験から

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厚生労働省は出向や研修生という形で地方自治体と保健師の人事交流を行っている。
配属先は、健康局、子ども家庭局、老健局など、さまざまだ。
国の仕事に就いて見えてきたものは何か、どんな学びを得たのか──5人の若手保健師が集まり、自らの経験と今後の展望について熱く語った。

<出席者>
田中志保さん(健康局健康課保健指導室)=司会
中島千里さん(子ども家庭局母子保健課)【横浜市から出向】
薗田成央さん(子ども家庭局家庭福祉課虐待防止対策推進室)【宮崎県から出向】
黒柳佑子さん(老健局総務課認知症施策推進室)【静岡県から研修派遣】
中越瑞紀さん(健康局難病対策課)【豊田市から研修派遣】
長谷川優さん(健康局健康課保健指導室)【宮崎市から出向】

ひよこ、ホップ、ステップ、ジャンプ!

山口朋佳さん(入間市 健康推進部 地域保健課)

ピープル

藤めぐみさん(一般社団法人 レインボーフォスターケア 代表理事)

レポート

①第7回日本公衆衛生看護学会学術集会
健康のアートとサイエンスで日々を織りなす公衆衛生看護

②平成30年度全国厚生労働関係部局長会議
児童虐待防止対策、予防接種対策などについて説明

研究報告

大規模地震後における高齢者の健康に関して
─要介護度の変化と環境や行動等の関係について

連載

子どもの脳を守る

第6回 脳のダメージの回復②
友田明美(福井大学 子どものこころの発達研究センター教授)

折れない心 ~レジリエンスの高い人、低い人~

第6回 三つの孤独
諸富祥彦(明治大学文学部教授)

ESSAY国際保健

第30回 人の紹介に学んだこと
松田正己

事業脳から脱却しよう!

第6回 「できること」から「役割分担」へ、そして「つなぐ、つながる協働」へ
佐々木亮平、岩室紳也

保健師のための閑話ケア

第81回 季節と気象と気の持ちよう
藤本裕明

中臣さんの環境衛生ウオッチング

第66回 再生エネルギーを知る
中臣昌広

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