地域保健アーカイブとは

医療的ケアが必要な子どもが地域で暮らしていくためには、多くのサポートや周囲の理解が欠かせないが、社会的な支援体制が十分に整っていないのが現状だ。荻野さんは障害を抱える子の親同士がつながることで、これまで仲間とともにさまざまなイベントを開催し、行政との協働事業も実現してきた。そのエネルギッシュな活動ぶりをレポートする。
(写真:豊田哲也さん 取材・文:白井美樹さん)

<プロフィール>
荻野志保(おぎの・しほ)さん

大学卒業後、教材編集の仕事を経てWEBプロデューサーとして勤務。子どもが生まれた後も仕事を続けていたが、長女が生後9か月のとき、緊急搬送され入院の末重い障害を抱えることに。4か月後に退院し在宅生活が始まる。フルタイムの勤務が難しくなり退職。フリーランスなどを経てスタートアップ企業の役員に就任し現職。平成26年に杉並区で重度心身障害児とその親の会「みかんぐみ」を立ち上げ現在も活動中。
https://mikangumi.com/

【特集】「誰も取り残さない災害支援と保健師 ―マイノリティーへの健康支援をどうするか」

災害対策基本法の改正により、個別避難計画の作成が自治体の努力義務になり、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」の改定により、福祉避難所へのアクセスの改善が期待されるなど、災害時要配慮者への支援が進んでいる。そうした中で、要配慮者が福祉との結びつきが強い場合、保健師の支援は関係者につなぐだけで終わってしまうことも多いという。しかし福祉の部署や関係者は健康二次被害について詳しいわけではなく、引き続き保健の面からの関わりは重要である。
今月号は7月号に続いて災害保健をテーマとし、災害時要配慮者に焦点を当てる。座談会では災害時要配慮者への支援で保健師に何が求められるのかを話し合う。各執筆項目では、災害時要配慮者に求められる支援の特性を整理、保健師は何ができるのかを探る。

【座談会】災害時要配慮者支援で保健師に求められること

災害時には保健、福祉、防災と担当部署が分かれてしまう災害時要配慮者の支援。
そうした中で健康二次被害を防ぐために、保健師が何をすべきかについて話し合った。

(出席者)
 奥田博子さん(国立保健医療科学院)=司会
 森永裕美子さん(岡山県立大学)
 井上郁子さん(茅ヶ崎市保健所)
 原田 恵さん(倉敷市保健所)

◎日頃から地区内外の福祉職者との連携を
 北村弥生(長野保健医療大学)

◎潜在的要支援者への支援の実態調査から 
 日詰正文(国立重度知的障害者総合施設のぞみの園)

◎身体障害、知的障害のある人と災害時の支援
 北村弥生

◎聴覚障害のある人と災害時の支援
 宮澤典子(一般社団法人全国手話通訳問題研究会)

◎精神障害のある人たちと災害時の支援
 山田悠平(一般社団法人精神障害当事者会ポルケ)

◎発達に偏りのある子どもと家族への災害時支援
 前川あさ美(東京女子大学)

現在、ご購読の皆さま、ご関係各所から休刊についてたくさんのご意見、お問い合わせ等をいただいております。
恐れ入りますが、以下にご意見・ご感想入力フォームをご用意しましたのでご利用ください。
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編集部からの回答をご希望の方は、お手数ですが地域保健WEBお問い合わせフォームをご利用ください。

祝100回 保健師のための閑話ケア もう一度読みたいタイトル投票フォーム
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※100回分のタイトル一覧は投票フォームまたはこのページの下をご覧ください。

【連載第1回が読めます!】
富士山マガジンサービス 雑誌『地域保健』のご案内
https://www.fujisan.co.jp/product/1281691920/

「サンプルを見る」ボタンをクリックしてご覧ください。保健師のための閑話ケアはP80~です。

【講演旅行記は地域保健WEBで一部をご覧になれます】
・地域保健WEB「藤本さんの講演旅行記」はこちら
https://chiikihoken.net/fujimoto/

・ご購読者限定ですが地域保健WEBアーカイブで連載の一部をご覧になれます。
https://chiikihoken.net/archive


「保健師のための閑話ケア」100回分のタイトル一覧(★は売り切れ)

第1回 産後うつに思う★(2011年1月号)
第2回 保健師の専門性★(2011年2月号)
第3回 統合失調症雑感★(2011年3月号)
第4回 病歴のとり方★(2011年4月号)
第5回 面接の基本★(2011年5月号)
第6回 災害援助者へのメッセージ★(2011年6月号)
第7回 講演のコツ★(2011年7月号)
第8回 うつ病の難しさ★(2011年8月号)
第9回 日常の中での笑い★(2011年9月号)
第10回 おっぱいと離乳食★(2011年10月号)
第11回 「薬」のおはなし★(2011年11月号)
第12回 「お医者さん」との付き合い方★(2011年12月号)
第13回 一杯気分でお正月★(2012年1月号)
第14回 困ったお母さんと「人格障害」★(2012年2月号)
第15回 災害から1年★(2012年3月号)
第16回 面接の技術 話の仕方・引き出し方★(2012年4月号)
第17回 「学び」の秘訣★(2012年5月号)
第18回 子どもの虐待と文化★(2012年6月号)
第19回 「精神科」ってどんなところ?★(2012年7月号)
第20回 「精神科医」ってどんなところ?②★(2012年8月号)
第21回 「精神科医」ってどんなところ?③★(2012年9月号)
第22回 秋の風情★(2012年10月号)
第23回 「統合失調症家族教室」のヒント★(2012年11月号)
第24回 「ザザムシ」と「ウゾ」★(2012年12月号)
第25回 一杯気分でお正月②★(2013年1月号)
第26回 講演旅行記①★(2013年2月号)
第27回 講演旅行記②★(2013年3月号)
第28回 床屋と歯医者と映画館(2013年4月号)
第29回 講演旅行記③(2013年5月号)
第30回 講演旅行記④(2013年6月号)
第31回 「誘導的質問」のすすめ(2013年7月号)
第32回 講演旅行記⑤(2013年8月号)
第33回 「子育て」あれこれ(2013年9月号)
第34回 講演旅行記⑥★(2013年10月号)
第35回 講演旅行記⑦(2013年11月号)
第36回 サンタとナマハゲ(2013年12月号)
第37回 「先生って」?(2014年1月号)
第38回 リラックス(2014年2月号)
第39回 堕落の象徴?(2014年3月号)
第40回 講演旅行記⑧(2014年4月号)
第41回 講演旅行記⑨(2014年5月号)
第42回 お江戸の時の魅力(2014年6月号)
第43回 講演旅行記⑩(2014年7月号)
第44回 グループワークの基本(2014年8月号)
第45回 動物事始め(2014年9月号)
第46回 講演旅行記⑪(2014年10月号)
第47回 「病気」と「障害」(2014年11月号)
第48回 講演旅行記⑫(2014年12月号)
第49回 講演旅行記⑬★(2015年1月号)
第50回 講演旅行記⑭(2015年2月号)
第51回 「鳥」の魅力(2015年3月号)
第52回 「無駄」とは何か(2015年4月号)
第53回 講演旅行記⑮(2015年5月号)
第54回 講演旅行記⑯(2015年6月号)
第55回 「獣」(けもの)の魅力★(2015年7月号)
第56回 「ヒト」の分類(2015年8月号)
第57回 家族の苦悩(2015年9月号)
第58回 「爬虫類・両生類」の魅力(2015年10月号)
第59回 講演旅行記⑰(2015年11月号)
第60回 楽器の話(2015年12月号)
第61回 年頭に思う(2016年1月号)
第62回 講演旅行記⑱(2016年2月号)
第63回 5年の歳月(2016年3月号)
第64回 無理難題(2016年5月号)
第65回 「魚類」の魅力★(2016年7月号)
第66回 「適応」(2016年9月号)
第67回 「音楽の楽しみ方」(2016年11月号)
第68回 酉年正月むだ話★(2017年1月号)
第69回 「虫」の魅力★(2017年3月号)
第70回 「ヒト」の魅力?(2017年5月号)
第71回 「きく」の、いろいろ(2017年7月号)
第72回 菜っ葉の肥やし(2017年9月号)
第73回 「講演旅行記」番外編(2017年11月号)
第74回 「イヌ」の話(2018年1月号)
第75回 「指導」って何だろう?(2018年3月号)
第76回 5月と言えば(2018年5月号)
第77回 面白い話(2018年7月号)
第78回 「ココ」と「カンジ」と「アレックス」(2018年9月号)
第79回 「菌」との関係(2018年11月号)
第80回 イノシシの話★(2019年1月号)
第81回 季節と気象と気の持ちよう(2019年3月号)
第82回 頭の体操(2019年5月号)
第83回 六十の脚習い(2019年7月号)
第84回 あらためて「うつ病」の話(2019年9月号)
第85回 霜月閑話(2019年11月号)
第86回 ねずみの話(2020年1月号)
第87回 さまざまな「旬」(2020年3月号)
第88回 「命の重さ」との向き合い方(2020年5月号)
第89回 夏の思い出(2020年7月号)
第90回 「コロナ」との向き合い方(2020年9月号)
第91回 「リモート」の落とし穴(2020年11月号)
第92回 ウシの話(2021年1月号)
第93回 春を探しに(2021年3月号)
第94回 「道楽」のすすめ(2021年5月号)
第95回 奇人変人(2021年7月号)
第96回 長月夜話(2021年9月号)
第97回 お疲れの、あなたに(2021年11月号)
第98回 トラの話(2022年1月号)
第99回 おとな? こども?(2022年3月号)
第100回 ひゃっ! 百回?!(2022年5月号)


ロシアのウクライナへの攻撃に世界中が注目している。市民の暮らす街に爆弾が落とされ、命が失われていく様子が刻々と伝えられてくる。新型コロナウイルスは世界中で猛威を振るい、人々の暮らしを脅かし続けている。そして、普通の暮らしの中にも孤独や苦しみがあり、死がやってくる。命と健康を守ることを使命として与えられた保健師に何ができるのか。映画監督として、いま何ができるのか。
(写真:藤田浩司さん 取材・文:太田美由紀さん)

<プロフィール>
五十嵐 匠(いがらし・しょう)さん

1958年、青森県生まれ。立教大学文学部卒業後、TBS「兼高かおる世界の旅」制作のため、アラスカをはじめ世界各国を回る。岩波映画・ドキュメンタリー映画監督の四宮鉄男監督に師事。1989年に16ミリ映画『津軽』で劇場映画デビュー。テレビやビデオの演出も手掛ける。『ナンミン・ロード』『SAWADA』『みすゞ』『HAZAN』『長州ファイブ』『半次郎』『二宮金次郎』など多くの劇映画、ドキュメンタリー映画を発表。『島守の塔』を沖縄返還50年の2022年公開予定。
https://hanadamiki.com/

地域保健2022年7月号表紙

地域保健2022年7月号表紙

【座談会】災害時の保健活動を再考する  ─ 保健師が力を発揮するために統括保健師がすべきこと

災害時の支援には多くの職種が関わるようになった。中でも保健師は健康面から支援に関わる重要な職種であり、災害時の保健活動マニュアルを整備する自治体も増えている。一方、被災地にはさまざまな専門支援チームが入るようになり、以前に比べ保健師の存在が相対的に埋没している感がある。保健師が専門職としてのアイデンティティーを見失い、対応に振り回される状況が続けば、バーンアウトのリスクが高まる。また保健師が有効に機能しないことは被災者・住民の不利益につながる。
座談会では、災害時に保健師が本来なすべきことを整理しつつ、それらを妨げる要因を探り、保健師が効果的・効率的に力を発揮するための方策を統括保健師の立場から考える。

(出席者)
・奥田博子さん(国立保健医療科学院)=司会
・島村通子さん(静岡県健康福祉部)
・柗野今日子さん(八王子市総務部)
・茅野かずみさん(広島県竹原市市民福祉部)

【特集】避難所の現状と課題  ─ 保健師が知っておきたいこと

避難所の環境の悪さは災害関連死にもつながるため改善が求められており、段ボールベッドやマンホールトイレの設置など、さまざまな工夫がなされるようになってきた。しかし、トイレ対策ひとつをみても、司令塔の不在や防災トイレ計画の未策定など、わが国の避難所対策は課題が残る。国際的には常識である被災地における人権感覚が希薄であることが、これらの背景にはありそうだ。
特集では、避難所の現状と課題という側面から、保健師が知っておきたいトピックを掲載する。

◎わが国の避難所の課題
石井美恵子 (国際医療福祉大学大学院)
◎災害時に母子を支えるために─心理的安全性を築く拠点作りの重要性
吉田穂波 (神奈川県立保健福祉大学大学院)
◎避難所の歯科保健の重要性
中久木康一 (東京医科歯科大学)
◎JRATについて─避難所における生活不活発病予防とリハビリテーション支援
栗原正紀 (一般社団法人日本災害リハビリテーション支援協会)
◎命を守る避難所のトイレ対策
加藤 篤 (特定非営利活動法人日本トイレ研究所)
◎避難所での性的マイノリティの人々を取り巻く課題
山下 梓 (弘前大学)

地域保健 Instagram
https://twitter.com/chiikihoken

地域保健では、2022年6月2日にInstagramアカウントを開設、運用を開始しました。


これで地域保健のSNSアカウントは、Facebookページ、Twitter、Instagramで3つになりました。

作成のきっかけは、7月2日にオンラインイベントでご一緒するNPO法人みかんぐみさんのキャンペーンに参加したいと思ったことです。

若手保健師紹介のひよこ、ホップ、ステップ、ジャンプコーナーで杉並区の保健師さんの取材に伺ったのが2019年の11月。そこから、杉並区の保健師さんとNPO法人みかんぐみさんの協働提案事業のピアサポート交流会にお邪魔するようになり、サポートBOOK『ピアサポート交流会のつくりかた』の編集に地域保健も少しだけ関わらせてもらいました。

本誌の連載以外で、これだけ長く同じ自治体の保健師さん、そして協働している民間団体さんに関わることは編集部としても珍しく、大変貴重な体験をさせていただきました。

医療的ケアが必要なお子さんの親御さんたちの大変さは、2022年5月号の座談会で出席者の皆さまからもお聴きしました。そしてその大変さのひとつには、医療的ケアが必要な子ども達とその家族が、それぞれの地域で暮らしていることがまだまだ十分に知られていないことも挙げられるのではないでしょうか。

みかんぐみさんのInstagramキャンペーン「#ピアの輪でつながろう」には、不安を話せず地域で孤立してしまいがちな医療的ケア児とそのご家族に、「仲間」「同輩」の意味を持つ「ピア」によるサポートで寄り添い、その輪が広がることで、多くの子どもたちとその家族の笑顔ある暮らしが増えるようにとあたたかい願いが込められています。編集部でもピアの輪を広げるために何かしたい、それにはまずキャンペーンに参加しようとアカウントを作成した次第です。

NPO法人みかんぐみによるピアの輪でつながろうキャンペーンの画像

長くなりましたが、地域保健編集部では、Instagramでいわゆる「映える」写真をたくさんアップするような運用はできないかもしれませんが、アカウントをお持ちの保健師さんも意外とたくさんいらっしゃるようなので、情報発信ツールのひとつとして活用していきたいと思っています。。

こちらのアカウントでも、まずは保健師さんやこれまで取材した方のアカウントなど中心にフォローしてまいります。

どうぞよろしくお願いします!

中村舞斗さんインタビュー
「虐待を受けた子どものAYA世代(思春期および若年成人)の支援環境を構築する」というテーマを掲げ、虐待どっとネットを立ち上げた中村舞斗さん。この組織の立ち上げには、虐待サバイバーとして多くの社会の壁にぶつかり、もがきながら生きてきた自らの実体験が投影されてます。その生い立ちから、虐待どっとネットの設立・運営に至るまでの経緯や思いを話してもらいました。
(写真:豊田哲也さん 取材・文:白井美樹さん)

<プロフィール>
中村舞斗(なかむら・まいと)さん

1989年生まれ。大阪市出身。幼少期からの自らの虐待体験などから、自分と同じような目に遭ってほしくないとAYA世代を対象にした支援環境を構築するため2020年に任意団体「虐待どっとネット」を設立。翌2021年にはNPO法人として認められる。大学生でも生活保護受給をと呼びかける署名活動を行い政府へ提出。これを受け2022年1月には全国に先駆け横須賀市が独自の支援制度を設けた。
◉虐待どっとネット
https://gyakutai.net/kihu/

地域保健2022年5月号表紙画像

【特集】医療的ケア児と家族への支援

令和3年6月、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が成立し、同年9月18日より施行された。胃ろうのケアやたんの吸引、人工呼吸器などの医療的ケアが日常的に必要な子どもとその家族への支援を充実させることが目的だ。医療的ケア児とその親が地域生活を始めるとき、行政サービスにうまくつながるかどうかは、保健師の初期の丁寧な関わりが大きいが、在宅医療や訪問看護が充実してくると保健師の役割は見えにくくなっているのではないだろうか。
今号では、医療的ケア児とその家族の支援について、情報のアップデートを行い、保健師の役割について座談会や事例をもとに考えたい。


「アール・ド・ヴィーヴル」とは、フランスでは「自分らしく生きる」こととして使われる言葉。神奈川県小田原市にあるアール・ド・ヴィーヴルのアトリエでは、障害のある人が自分のできることや得意なことを生かしていきいきと活動している。障害がある人の「やってみたい」を実現したい。言葉にならない思いを表現する手段を手にしてほしい。そんな思いが、萩原さんを動かしている。

(写真:藤田浩司さん 取材・文:太田美由紀さん)

<プロフィール>
萩原美由紀(はぎわら・みゆき)さん
1965年、三重県生まれ。1996年、第一子としてダウン症の赤ちゃんを授かる。2002年から13年間、日本ダウン症協会神奈川小田原支部ひよこの会会長に就任。2011年より8年間小田原市教育委員を務める。2013年NPO法人アール・ド・ヴィーヴル設立。2016年就労継続支援B型事業所、2021年生活介護事業を増設。アート作品の展覧会、リースや販売、作品を生かしたグッズやデザインによりさまざまな仕事を生み出している。

◎NPO法人アール・ド・ヴィーヴルのWebサイト
http://artdevivre-odawara.jp/

地域保健2022年3月号表紙画像

【座談会】精神障害にも対応した地域包括ケアシステムと市町村保健師の役割

精神障害者施策が入院医療中心から地域生活中心へと移行する中、平成29年2月に精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の考え方が打ち出された。令和3年3月の「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」報告書では、市町村などの基礎自治体を基盤に重層的支援体制の構築を目指す等の方向性が示され、同年10月から始まった「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」でも具体的な仕組みづくりに向けた検討が続いている。
同システムの構築において、市町村保健師に期待されるものは何か、業務にどのような影響があるのか。先進的な取り組みを行う市町村の保健師と同システムに詳しい専門家が集まり、意見交換を行った。

【鼎談】母子保健とコロナ禍

新型コロナウイルスの感染拡大で対面事業の多くは滞りを余儀なくされた。特に感染被害が大きかった都市部の保健師は、コロナ対応と通常業務を並行してこなさなければならず、平時に比べ何倍もの精神的・身体的負担があったと思われる。そうした中でも子どもの成長は待ってくれない。母子保健の分野では、でき得る限り訪問の継続などに努めた自治体もあった。一方、コロナ禍におけるライフスタイルは、子どもの心身に悪影響を及ぼしているといわれる。
鼎談では、コロナ時代の母子保健に焦点を当て、事業を進めるための工夫、課題に加え、母や子の異変などについて語り合う。

出版記念オンライン講演会のご案内

出版を記念誌、著者の鷲山拓男さんを講師に迎え、オンライン講演会を2022年4月17日(日)に企画しております。
詳しくは地域保健WEB イベントページをご覧ください。


女性と子どもの体と心を守る護身インストラクターとして活動する森山奈央美さんの温和な雰囲気から、「護身」というキーワードが最初は容易に結びつきませんでした。
しかし、ひとたび
「下がれ!」
「失せろ!」
といった護身で用いる言葉でデモンストレーションを見せてもらうと、すごい迫力に圧倒されます。
インタビューでは護身を身に付ける意味や重要性、そして学ぶことの楽しさを教えてもらいました。

(写真:豊田哲也さん 取材・文:白井美樹さん)

<プロフィール>
森山奈央美(もりやま・なおみ)さん
2006年インパクトプログラムに出会いBasicクラスを受講後、活動に関わる。
2007年2代目代表として創設者から団体NPO法人ライフライツを引き継ぐ。
インパクトプログラムの普及活動のほか、2010年から女性支援施設、2016年から中央大学ハラスメント防止啓発支援室の嘱託専門相談員も兼務。
2017年から東京都の委託を受け「女性の犯罪被害防止講習」の講師を務めている。
著書に『今日から使える護身術』がある。

◎インパクト東京(NPO法人ライフライツ)のWebサイト
http://impactokyo.net/

地域保健2022年1月号表紙画像

【新春座談会】コロナ禍における統括保健師の役割-不安と混迷の時代に

新型コロナウイルス感染症の拡大は依然として予断を許さない状況だ。コロナ以外の感染症が広がるリスクも指摘されるなど、一昨年からは非常時が常態化する時代になってしまった。
保健師は公衆衛生行政の最前線でコロナ対応などに当たったが、過酷な勤務状況が続いた結果、体調を崩したりメンタル不調に陥ったりすることも少なくなかった。一方、長びく自粛生活などの影響で、住民の健康への悪影響も懸念され、保健師はこれらの課題への対応も求められている。
非常時と日常が混在する中で、自治体保健師の取りまとめ役である統括保健師が果たすべき役割は何か。新春座談会では、都道府県(保健所)、保健所設置市、一般市の各統括保健師と危機管理の専門家が集まり、混迷の時代における統括保健師の役割について考える。

【特集】「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」の推進ーコロナ禍でいかに進めるか

「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」がスタートしたのは、日本列島がコロナ禍の第一波に襲われた令和2年4月。いきなりソーシャルディスタンスを求められるようになり、住民主体の「通いの場」など対面交流を中心に事業の実施が難しくなったところもあった。一方、長引く自粛生活は高齢者の心身の機能を低下させるため、こういうときこそ高齢者の保健事業・介護予防の取り組みが強く求められる。
特集では、コロナ禍における高齢者の健康づくりを保健事業と介護予防の一体的推進の立場から整理するとともに、自治体の好事例を紹介する。

あさか台相談室の藤本裕明先生が「保健師のための閑話ケア」web版 番外編 自転車日記 2をご執筆くださいました!
ぜひお読みください。


「保健師のための閑話ケア」web版 番外編 自転車日記 2

地域保健2021年11月号表紙

性をセックスや出産だけではなく、人間関係、人権、ジェンダー、健康・幸福など幅広い視点から包括的にとらえる「包括的性教育」。女性やカップルを対象に将来の妊娠に向けた健康管理に取り組む「プレコンセプションケア」。これら妊娠・性に関する最近のトピックは、いずれも小児期を重視している。11月号の特集では、包括的性教育やプレコンセプションケアの視点から、子どもの性への向き合い方を考える。
座談会では、保健活動におけるデータとエビデンスについて語り合う。近年、行政におけるEBPM(evidence-based policy making、根拠に基づく政策形成)、ICT、AIの活用が注目されているが、かつて経験知に頼ってきた保健師の活動は、この潮流の中でどのように変わっていくのだろうか。

◎最新号のご紹介
https://www.chiikihoken.net/backnumber/2021/10/26/8936

◎試し読み(PDF)
https://www.chiikihoken.net/pdf/sample/202111.pdf

地域保健2021年9月号表紙

◎最新号のご紹介
https://www.chiikihoken.net/backnumber/2021/08/30/8817

◎試し読み(PDF)
https://www.chiikihoken.net/pdf/sample/202109.pdf

正しい情報はこちらです。

タイトル:『実践 行動変容のためのヘルスコミュニケーション 人を動かす10原則』
著者:奥原 剛
A5判:194頁
2,200円(税込)
大修館書店

関係各社および読者の皆さまに深くお詫び申し上げます。

地域保健2021年7月号表紙

◎最新号のご紹介
https://www.chiikihoken.net/backnumber/2021/06/25/8761

◎試し読み(PDF)
https://www.chiikihoken.net/pdf/sample/202107.pdf

地域保健 Twitter
https://twitter.com/chiikihoken

地域保健では、2021年6月11日に公式Twitterアカウントを取得し、運用を開始しました。
きっかけは、地域保健本誌、WEB、また、すでに運用していたFacebookで公開していた新型コロナウイルス感染症対策の担当者向けにストレスマネジメント研修の情報をTwitterで拡散してくださった方がいらっしゃり、研修参加に結び付いたと知ったからです。

以前Twitterアカウントの取得を検討したこともありましたが、そのときは保健師さんの情報発信をそれほど多く見つけられませんでした。しかし、あらためてTwitterをみますと、新型コロナウイルス感染症の対応や、ワクチン接種担当の保健師さんからの発信が増えていることを知りました。

匿名性が高いため、普段の取材では聞けないような保健師さんたちの本音を知ることもできますので、その声をもとに住民支援にあたる保健師さんの支えになるのはどんな情報なのかなど、編集部でも一緒に考えていきたいというのが趣旨です。

保健師さんやこれまで取材した方のアカウントを中心にフォローします。
Twitter独特の文化のようなものはまだ不慣れなので、何か失礼があったらご容赦ください。そのときはご遠慮なくご指摘ください。

どうぞよろしくお願いします!

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