地域保健アーカイブとは

何という表題だろうか…。保健師が読者の多くを占めているというのに、一体ナニゴトか、という感じではあろうが…。
昨今、保健師相手の講演の時に「あなた達は知られていませんよ」という話をする事が多くて、この場においても、皆さんに伝えるべきなんだろうなと思った次第。
うん、文字通り「保健師」は、多くの人にとってナゾの職業なのだ。
10年位前かな。若い保健師が合コンに出た後、私に愚痴った。
「先生~! 聞いて下さいよ。……(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ、蓄積より忘却が増している気がする。
春になって桜が咲いて、それからまた気温が下がって、今年の桜は長持ちした気がする。でも、日本各地で、状況はだいぶ違うんだろうな。桜前線を追いかけながら南から北への講演旅行も楽しそうだが、そんな事ばかりしてたら本業はいつするんだって事になる。一層の事、講演を本業にしちゃうか。…なんてね。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

2024年最後の講演旅行は12月9日、月曜日。
前の週の金曜日に福岡から帰ってきた私は、千葉県の大網白里(おおあみしらさと)市に向かった。金曜に戻って、土曜は私の場合普通に仕事。日曜は休んで、また月曜に講演。集中する時ってこんなスケジュールになる。2週間に3回なんていう事もあった。スケジュール管理に問題があると思うが、自分がその担当でもあるから、文句も言えない…。ちなみに、奄美大島に2回目に呼んで頂いた時には、前日入りして2日目に朝と夜、3日目に朝と、2日で3講演だったが、これはもう、日常から切り離された本格的講演旅行であって、旅芸人のような気分だった。(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ、蓄積より忘却が増している気がする。
旅行記の対象以外の講演も、2月ですべて終わった。2025年度、またどこか呼んでくれる所はあるのだろうか? 現在22都道県だから、あと2か所新しい府県に呼んでもらえると、全都道府県の過半数達成。市区町村で言うと「地域保健」関連だけで70か所くらいは行っているみたい(複数回訪問地多数)。よくもそんなに呼んでもらえているなぁ…。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

両親それぞれが現在親として子どもにできることに取り組めるよう、国が支えることを子どもの権利条約は締結国に求めています。さまざまな家族の形態に合わせ、家族を支えるフランスで取り組まれている工夫について紹介します。

記事の続きを読む

<著者プロフィール>
安發明子(あわ・あきこ)

フランス子ども家庭福祉研究者。1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、 首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

●安發明子さん公式サイト
https://akikoawa.com/

私が主宰する「ことばの相談室ことり」には、ことばがゆっくり・ことばの発達が遅くて心配、という親子がご相談に訪れます。まだ話せることばが数語しかない「ぽつぽつ期」、ことばが芽生える時期には、コミュニケーションに加えて「物をその物らしく使うこと」を重要視しています。では子どもはどのようにして物の使い方を学んだり、行為を獲得していくのでしょうか? また、行為の獲得がどうしてことばの獲得と関連が深いのでしょうか?

<著者プロフィール>
寺田 奈々(ことばの相談室ことり 言語聴覚士)

慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100 症例以上のことばの相談・支援に携わる。専門は、ことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・失語症・大人の発音矯正。著書に『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える! 0~4歳 ことばをひきだす親子あそび』(小学館)、『発達障害&グレーゾーン幼児のことばを引き出す遊び53』(誠文堂新光社)。

●ことばの相談室ことり 公式サイト
https://stkotori.com/

2024年の8月、福岡市のY保健師からお問い合わせフォームを通して以下のような連絡が来た。
「突然のご連絡で失礼いたします。福岡市役所の保健師で『保健師協議会』という自主組織があり、そちらで年1回研修会を行っています。R6年10~12月頃に19:00から1時間程度講演(1回)をお願いできますでしょうか。交通費の捻出が難しいためオンライン形式でお願いしたいと思っております。ご検討よろしくお願いいたします。」
福岡! しかし、オンラインとの事。とりあえず以下のようにお返事した。
「オンラインですか…。やった事が無くて…。(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ、蓄積より忘却が増している気がする。
去年の旅行記が、もう一つ残っている。皆さんは知らないかもしれないが、私はトラベルライターやエッセイストの他にも仕事を持っているから、なかなか書く時間がとれなくて四苦八苦している。物忘れ力は日々強化されてきていて、それとの戦いもある。早く書かないと忘れてしまうのだ。好き勝手な事をしているはずなのに、苦労しているってなんだかなぁ…。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

精神保健福祉士としてさまざまな支援事業に携わる傍ら、里親や養親など血縁によらない家族をつなぐオンラインのサロンやワークショップを主催する『さいたまあゆみの会』代表を務める、志賀志穂さん。死産を経て、里親から養親となる中で、血縁によらない家族がいかに孤立しやすいか、多くの障壁にぶつかるかということが分かったという。そうした社会の現況や保健師さんへの思いを、里親・特別養子縁組家族の当事者と専門職の両方の視点を持つ貴重な立場から語ってもらった。

[取材・文:白井美樹(ライター)・写真:豊田哲也]

志賀志穂(しが・しほ)さん/さいたまあゆみの会 代表

1974年生まれ、埼玉県出身。『さいたまあゆみの会』(里親・特別養子縁組など血縁によらない家族をつなぐオンラインの全国サロンやワークショップを主催)の代表。10代の頃からDJ兼クラブイベントオーガナイザーとして都内のクラブ、ライブハウスで活動。結婚後、地域の自治会役員に就任し困っている高齢者や障がいのある方に出会ったことがきっかけとなって、日本福祉大学へ入学。精神保健福祉士。

「妊娠して、困っている」という状況は、個人の問題ではない。何重もの社会背景から起きている。今回はその背景について、フランスとの比較から紐解いていきたい。
2023年7月のニュースで、実家の庭に生後間もない赤ちゃんの遺体を埋めた29歳の被告に対し、名古屋地裁は「風俗店で避妊をせずに妊娠したうえ、出産後周囲に相談もしていない。短絡的な犯行と指摘せざるを得ず、酌むべき事情はない」として執行猶予付きの有罪判決を言い渡したと報じられた。フランスでこのようなことは起きにくい。(続く)

<著者プロフィール>
安發明子(あわ・あきこ)

フランス子ども家庭福祉研究者。1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、 首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

●安發明子さん公式サイト
https://akikoawa.com/

新年早々、昨年分の旅行記が続きます(;^_^A お許しのほどを(^.^)(-.-)(__)


幸田町の旅行記は、第7回(通算136回)にも書いた。昨年度、11月に高校生相手に話したのと、1月に市民向けにも話した。
今度は勤労者相手にストレスの話というご依頼。勤労者対象だから、平日の夜。そんなわけで、去年の10月30日水曜日、13時まで浦和のクリニックで7人の面接をしてから、その足で幸田に向かう。朝からゴロゴロと荷物を引きずりながらの出勤だったわけだ。(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ、蓄積より忘却が増している気がする。
久しぶりに七草がゆを食べた。以前、誌面連載の時にも書いたが、昔は七草がゆを作る時の歌があって「七草なずな、唐土の鳥が、日本の島へ、渡らぬうちに」と歌いながら調理したそうだ。 感染症という概念がない時代なのに、それでも鳥が唐の国(中国大陸)から病や災いを運んでくる前に七草がゆを食して元気をつけようと言う意味だろう。経験からの知恵。すごいですよね。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

詳しくはイベント情報詳細ページをご覧ください。

子どもの発達や発達心理学を学んだことがある人なら、誰でも一度は「事物の永続性」や「対象の永続性」という言葉を聞いたことがあると思います。モノは見えなくなってもちゃんとそこにあり続ける、と分かることをいいます。事物の永続性はおおよそ生後6~11か月前後に成立するとされています。ある時期を境に身の回りのモノが「永続」であると突然分かるようになるのではなく、生まれてからの身体と周囲の環境の相互作用的な経験を繰り返すことで、少しずつ獲得されていきます。
わが家にもちょうど1歳を過ぎる息子がおり、事物の永続性が成立していく過程を興味深く見守っておりました。

<著者プロフィール>
寺田 奈々(ことばの相談室ことり 言語聴覚士)

慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100 症例以上のことばの相談・支援に携わる。専門は、ことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・失語症・大人の発音矯正。著書に『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える! 0~4歳 ことばをひきだす親子あそび』(小学館)、『発達障害&グレーゾーン幼児のことばを引き出す遊び53』(誠文堂新光社)。

●ことばの相談室ことり 公式サイト
https://stkotori.com/

去年の正月ほど、衝撃的な正月もなかったが、さて、今年は大丈夫だろうか? 当然、この原稿は正月前に書いているので、今の私には知る由もないが、皆さんが明るく正月を迎えておられる事を前提として、まずは、おめでとうございます。
さて、巳年(みどし)。ヘビだ。ヘビは飼いたいが飼った事はない。うちの近所にも何種類か見かける事があるが、じっくり眺めようとしても、サササッと動くので、なかなか深い観察もできない。まだまだかなり若い頃に、当時の家の裏にあった竹藪をぼんやり眺めていたら、何かが動いて……(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。むしろ、蓄積より忘却が増している気がする。
「正月(門松)は 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」は、あの一休さんが詠んだ歌とされている。真偽はともかく、歳をとってくると本当に身にしみる歌だ。昔は数え年といって、誕生日じゃなくて正月に1歳トシをとったわけで、冥土っていうのはあの世の事。
まだ、冥土は見えないけど、確実に近づいているんだよなぁ…。はぁ…。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

主に以下が妊娠4か月から2歳までの「最初の1000日」に関する考え方のポイントである。フランスではもともと妊娠中から積極的なケアがあったため、「最初の1000日」により支援が一層強化される形になった。

  • 妊婦健診や出産は無料。匿名でも利用でき、全ての人が平等に利用できる公的健康(パブリックヘルス)として位置づけ。保険証がないときは産科のソーシャルワーカーなどが保険証をつくる手続きをする。
  • 妊娠届は最初に診察した医療機関からオンラインで保健センターや健康保険に共有される。保健センターは全ての内容をチェックし、ニーズがありそうな妊婦に連絡しサポートを開始する。妊娠中でも心配があれば児童保護分野の対象となる。

<著者プロフィール>
安發明子(あわ・あきこ)

フランス子ども家庭福祉研究者。1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、 首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

●安發明子さん公式サイト
https://akikoawa.com/

『地域保健』活用アンケートへのご協力のお願い

保健師のための『地域保健』活用に関するアンケート
〜地域社会の健康をデザインするために〜

本アンケートは、保健師の皆さまがどのように『地域保健』を活用し、住民への健康支援や問題解決にどのような貢献をされているか、また、さらに充実させるためにどのような点が求められているかを把握することを目的としています。
お忙しい中恐縮ですが、皆さまの貴重なご意見が地域保健活動のさらなる発展と、今後の支援施策の改善に大きく寄与すると考えております。ご協力いただけますと幸いです。

山下重人

■ 山下重人さんプロフィール

こちらは山下さんの2024年オリジナル卓上カレンダーのプロフィールです。
2025年版のカレンダーは、今年も年末年始のプレゼント企画を予定しています。お楽しみに。

 

■ 問い合わせ先

地域保健編集部
chiikihoken@tkhs.co.jp

今回のキーワードは、「繰り返し」です。 幼児さんの発達を支える環境づくりにおいて、ものごとが繰り返されることはとても大切です。
たとえば、日常生活のルーティン。
登園や登校の時間、3度の食事とおやつの時間、寝る時間。1日のなかで同じ時間の流れが繰り返されていくことは生活を支える構造となり、秩序を与えます。
生活習慣はことばの発達とはやや遠い関係なのでは? と思われてしまいそうですが、そんなことはありません。特に、ことばを理解するためには重要な手がかりとなります。

<著者プロフィール>
寺田 奈々(ことばの相談室ことり 言語聴覚士)

慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100 症例以上のことばの相談・支援に携わる。専門は、ことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・失語症・大人の発音矯正。著書に『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える! 0~4歳 ことばをひきだす親子あそび』(小学館)、『発達障害&グレーゾーン幼児のことばを引き出す遊び53』(誠文堂新光社)。

●ことばの相談室ことり 公式サイト
https://stkotori.com/

江戸川区の講演は、約1年前の2023年10月29日が発端だった。
その日は、地域保健編集部主催の「藤本裕明さんのハイブリッド講演会『支援職のメンタルヘルス』」が実施された日である。オンラインと来場とのハイブリッドだ。
講演の終了後もしばらくラインは繋がれていて、参加者の一部の方々がオンラインや会場に残って……(続く)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。
やっと秋らしくなってきて、10月中旬に5か月ぶりにロードバイクに乗った。控えめに30キロだけ走ったが、酷暑の間の運動不足がたたって、クタクタになった。本当は江戸川区の葛西臨海公園まで往復80キロ超くらい走れるようになりたいが、江戸川区内で行き倒れになっても恥ずかしいので、当面、挑戦はやめておく。

●あさか台相談室 公式サイト
https://www.asakadai-saitama.com/

「青森のナイチンゲール」とも呼ばれる花田ミキさんの人生を題材にした映画『じょっぱり看護の人 花田ミキ』(以下、『じょっぱり』)。「実は、映画のプロデューサーを務めるのは生まれて初めてなんです」と笑う鎌倉幸子さんは、カンボジアの難民キャンプでの教育支援活動や、東日本大震災後の移動図書館プロジェクトなどにも関わってこられた国際協力NGOの団体職員でもある。現在も平日は常勤で団体職員を続けながら、休日を利用して認定ファンドレイザーとして社会的インパクト・マネジメントや組織基盤強化などのコンサルティングを行っている。鎌倉さんの全ての活動の根底にある、「保健師魂」に通じる強い思いや願いとは。

[取材・文:太田美由紀(ライター)・写真:豊田哲也]

【プロフィール】鎌倉幸子(かまくら・さちこ)さん

青森県弘前市出身。公益社団法人シャンティ国際ボランティア会カンボジア事務所図書館事業課コーディネーターとして、500を超える小学校に図書室を整備するプロジェクトを担当。同団体東京事務所で広報課勤務時代、東日本大震災が起こる。2011年に「いわてを走る!移動図書館プロジェクト」を立ち上げ、図書館が壊滅的な被害を受けた陸前高田市、大船渡市、大槌町、山田町で仮設住宅を巡回する移動図書館を運営する。
2016年にかまくらさちこ株式会社を設立。2021年より映画『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』のプロデューサーを務める。著書に『走れ!移動図書館 本でよりそう復興支援』(ちくまプリマ―新書)

一般社団法人Nurse for Nurse(以下、NfN)は看護職のキャリア開発支援を通して様々なローカルおよびグローバルな課題解決を目指している団体です。全国、全世界で様々な素晴らしい取り組みをされている方々をつなぎ、より早く課題解決に導けるよう会員同士データベースでそのキャリアの軌跡を共有するとともに、1対1でのオンラインキャリア相談が実現できるプラットフォームを運営しています。今年で3周年を迎えますが、多くの保健師、助産師、看護師の方にご賛同いただき、社会課題解決に向け様々な事業を展開しています。今回はそのうちの1つ、医療的ケア児・重症心身障害児とそのご家族との活動をご紹介します。

一般社団法人Nurse for Nurseの理事・二田水 彩さんのピープルインタビューもぜひご覧ください。

地域保健2024年11月号(WEB版・ピープル)
「看護職の活躍の場は限定されない。ニーズのあるところに飛び込み課題に向き合おう」
二田水 彩さん

日本の子どもを取り巻く社会状況は厳しい。例えば10代の死因の第1位は自殺でG7の中で自殺が1位だったのは日本だけとなっており 、子どもの貧困は11.5%、母子家庭の子どもの貧困率は44.5%となっている。また2023年度の不登校児数は約29.9万人で、前年比の約22%増であった。更に日本の2022年度に対応した子ども虐待(以下、虐待)の通報件数は約21万件であり、増加の一途を辿っている。日本の虐待死亡の特徴として約半数が0歳児であり、その中でも0歳0日が最も多い。これは望まぬ妊娠をしたときのサポートや避妊が不十分と言える。
一方、先進諸外国には子ども・若者(以下、子ども)の健康を守るために国が設置するユースクリニックがある。これは子どもが健康に関して相談・治療が無料で受けられる場であるが、日本には未だない。そのため筆者らは2023年より尼崎市後援で子ども・若者が気軽に心と体の相談ができるユース保健室を開始し、次いで京都市内でも実施している。

写真は尼崎市職員の方とユース保健室メンバー
左から尼崎市こども青少年課浅田課長、日吉、近森(保健師)、尼崎市こども政策監能島さん

地域保健WEB 被災地関連情報

「令和6年1月石川県能登地方を震源とする地震について」
被災地お役立ち情報

「地域保健の震災支援記事 無料公開PDF」へのリンクを掲載しています。


オフィス環監未来塾 お役立ち情報 防災

雑誌『地域保健』本誌連載「中臣さんの環境衛生ウオッチング」をご執筆いただいていたオフィス環監未来塾 代表の中臣昌広さんから、被災地の保健師さん向け情報としてご提供いただきました。

 

【環監・保健師向け】避難所・避難生活の衛生対策の一覧

 


【別冊地域保健】『いのちと健康を守る避難所づくりに活かす18の視点』出版記念身にシンポジウム動画

2018年5月に発行した『いのちと健康を守る避難所づくりに活かす18の視点』にご執筆いただいた方々にご登壇いただき、報道機関の方々を招き出版記念ミニシンポジウムを開催しました。保健師以外の方がご覧になっても分かりやすい内容になっていますのでご活用ください。

(本の内容)
災害関連死の多くは、避難所の劣悪な環境に起因する。「防ぎうる死」を防ぐため、ガイドライン、トイレ、衛生、肺炎、母子、福祉避難所、エコノミークラス症候群、弾性ストッキング、テント、ダンボールベッド、布団干し、寒冷期、人間関係、食事、集約と移動、在宅被災者、生活再建と法制度、海外の避難所の18のカテゴリに分け、災害支援活動に関わる研究者たちが避難所づくりに必要な視点を紹介する。防災担当者、保健従事者などの専門職のみならず、避難所づくりに関わる全ての人に役立つ重要な情報が掲載されているので必見。


エコノミークラス症候群予防・検診支援会のホームページ


日本災害時公衆衛生歯科研究会

日本災害時公衆衛生歯科研究会では、災害時に歯科口腔保健に必要な危機管理機能を発揮するための具体的な方策や技術等について検討し、必要な場 所に、必要な時に、必要な歯科口腔支援を届けるため、具体的・実践的な社会提言を行っています。
ポスター・パンフレットコーナーも充実しています。

メーリングリスト登録の案内も掲載されています。登録や詳細は日本災害時公衆衛生歯科研究会Webサイトをご覧ください。

http://jsdphd.umin.jp/


東京法規出版ネットショップ

◆ 災害時に役立つ冊子を期間限定、無料公開いたします。
● 避難生活 健康管理ガイドブック(デジタルブック)
災害時に起こりやすい健康トラブルの対処法から、避難生活においてとくに配慮が必要な方々の日ごろの備えと災害時の対応をまとめています。
ブラウザで閲覧可能なデジタルブックです。日本語だけでなく、5言語(英語・韓国語・中国語(繁体、簡体)、ベトナム語)に翻訳でき、音声読上げにも対応しています(ベトナム語のみ音声読み上げに対応していません)。
■ 東京法規出版ネットショップ
避難生活 健康管理ガイドブック(A4/表紙4ページ+本文32ページ)

情報掲載のご依頼は地域保健編集部まで
chiikihoken@tkhs.co.jp

子どもの権利条約第3条「子どもにとっての関心(最善の利益)」と「子どもの声を聞く」はイコールではない。子どもの声を聞くことは基本であり、子どもが話し、望みを表現できるための条件を用意することに専門職の力量が問われる。けれど、聞いたらそのままそれを実現すればいいというわけではない。子どもにとってより良い成長のための知識を専門職は習得してきている。専門職としての知識をもとに、子どもの声を聞いた上で、子どもにとっての関心を子どもと一緒に実現していくことが求められていると言える。
では、専門職の知識として、どのような情報のアップデートがなされ、どのように子どもにとっての関心を実現できるよう現場で工夫されているだろう。2回にわたり、近年フランスで母子保健の土台となっている「最初の1000日」について紹介する。

<著者プロフィール>
安發明子(あわ・あきこ)

フランス子ども家庭福祉研究者。1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、 首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

●安發明子さん公式サイト
https://akikoawa.com/

【フランスに学ぶ勉強会(アーカイブ)のご案内】

地域保健編集部では、地域保健ネットサロン会員を対象に、フランスの保健センター婦人科医のエマニュエル・ピエットさんを講師にお招きし、オンライン勉強会を開催しました。通訳、コーディネートは安發明子さんです。
ただいまアーカイブ配信の準備中です。お申し込み・詳細はイベントページをご覧ください。

ページトップへ