ひよこアフター
宮崎さんが、近況を報告してくれました。日々前向きにがんばっている様子が伝わってきます。
宮崎麻帆さん(神戸市)
「『伝える技術』は修行中。先輩の姿を見ながらしっかり吸収していきたい」
人の心にすっと寄り添える保健師になるのが目標
中・高校時代、陸上部に所属していた宮崎さんは、スポーツを通して体調管理の重要性を実感し、健康づくりに興味を持ちました。その後、大学で看護学を専攻。保健師を目指し、見事、神戸市の保健師になることができました。
最初の配属先は、こども家庭支援課でした。このころは子どもの悩みを持つお母さんの話をうまく聞いてあげることができず、思い悩むことも…。ある日、訪問も電話も拒否され、どうしてよいか分からず途方に暮れているとき、絶妙なタイミングで先輩が掛けてくれた「大丈夫? 手伝おうか?」という言葉が、涙が出るほど嬉しかったそうです。
そして一緒に行った家庭訪問での先輩の対応を見て、新しい気付きがありました。それは、自分の意見を押し付けるのではなく、相手の考えをきちんと聞くことが大切だということ。
その後は、介護認定審査会の担当になりました。伝える言葉ひとつで結果が違ってきてしまうので、聞くことだけでなく、伝える技術も身につけたいと思っているそうです。
目指す保健師像は、先輩のような保健師。人が困っているときにすっと寄り添えるような保健師になりたいと、はじけるような笑顔でお話ししてくれました。
「適正な認定」が市民の皆様の支援につながるのだと、
常に意識して仕事をしています(宮崎麻帆)
インタビューをお受けした時は、現在の部署に異動してきたばかりの時期でした。「区役所」から「本庁」、「こども」から「介護」と全く違う業務で、何もかも新しく、とにかく調べてまた調べての繰り返しでした。それから3年、ようやく仕事の全体が見えてきたところです。
介護保険課認定係では、介護保険サービスを利用するために必要な要介護認定に関する業務を行っています。その中で私は、適正な認定を行えるよう認定調査員に対する研修や、実際の認定調査に同行し助言指導を行う等の業務を担当しています。
区役所の時とは違い、直接市民の方々と接する機会が少なく、調査票や意見書とにらめっこしながらの毎日で、はじめは目の前の仕事をこなすのに精いっぱいだったこともあり、保健師としての仕事ができているのかと不安になることもありました。しかし、この適正な認定に向けた取り組みが市民の方々の支援につながっているということを意識しながら仕事ができるようになってきました。
前回お話しした、「伝える技術」はまだまだ修行中です。日々対応されている先輩方の姿から技術をしっかりと吸収し、自分の技術として身につけられるよう、これからもがんばります。