ひよこアフター
3年前にお会いしたときには、保健所勤務では地域に出ることが少ないので、「住民との関わりが少ないのが、少し残念」とお話していた對馬さん。現在は異動になり、念願の「自分の地域」を持つことができたそうです。
對馬侑子さん (世田谷区)
「ようやく始まった地区活動。 地域全体を見て活動することを心掛けています」
地区活動ができなくてとまどいを覚えていたあの頃…
對馬さんが保健師を目指したのは、お母さんが保健師で、いつも楽しそうに仕事をしていたから。そしておじいさんが病気で亡くしたときに、病気の予防の重要性を痛感したからだそうです。
世田谷区保健所は、区全体で実施する会議の運営や資料づくりが中心で、地区活動をしたいと思っていた對馬さんにとって、当初はとまどいがあったようです。でも、しだいに区全体の業務を把握できる仕事にやりがいを感じ始めました。
特に力を入れているのが青年期の精神保健で、思春期の人たちの相談業務を通して、若い人に必要な支援も見えてくるようになりました。
今後は尊敬する係長の奈良部さんのように、地域の問題点を見極め、住民に寄り添える保健師になりたいとお話ししてくれました。
念願の地区活動! 地域の課題と向き合っています(對馬侑子)
2015(平成27)年に、世田谷保健所から砧総合支所健康づくり課へ異動となりました。入庁して、4年間は保健所で全庁的に精神保健事業の企画・調整をしていたので、初めての地区活動に戸惑いもありましたが、やっと保健師らしい仕事が始まったなと思いました。
地区活動では、精神疾患を抱える方や育児困難を感じているお母さんたちとの関わりを中心に、先輩に相談しながら進めています。地域の方と話すことで、新たな課題が見えてくることもありますが、私は個別ケースに対応していくことが精一杯な一年でした。
主な担当事業は、母子事業と健康づくり事業です。母子保健では、乳児健診や地域の児童館や保育園等とのネットワーク会議等に従事しています。健康な母子と接し、子どもの発育・発達を学ぶことで、地区の個別ケースへの対応にも活かせればと思っています。また、関係機関との連携を通して、母子が地域で孤立しないよう顔の見える連携も大切だと感じています。健康づくり事業では、砧支所として「歩きぬた」と題し、ウオーキングでの健康づくりを推進しています。地区ごとにウォーキングマップを作成し、地域のお祭り等のイベントで普及啓発に努めています。
地域全体を考えながら、区民の健康をサポートできる保健師になりたいと思います。