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【レポート】ケアラー支援フォーラム2016 

2016年6月19日(日)14:00~17:00、「ケアラー支援フォーラム2016」が、科学研究費補助金と一般社団法人日本ケアラー連盟の共催で、東京・文京区目白台にある日本女子大学百年館で開催された。
今年のテーマは「世界中が悩んでる〝介護とケアラー″~世界のケアラー支援から考える日本の介護者支援~」。

[フォーラム内容]

Ⅰ 第1部(研究報告)

「日本のケアラー支援・先進事例から見えてみた課題」
日本女子大学家政学部教授・堀越栄子さん

Ⅱ 第2部(シンポジウム)

〈基調講演〉

1.「ケアラー支援の国際的動向」
筑波大学医学部医療系教授・田宮菜奈子さん

〈パネルディスカッション〉

2.「オーストラリアのケアラー支援」
立教大学社会学部教授・木下康仁さん

3.「ドイツの家族介護者支援」
筑波大学名誉教授・本澤巳代子さん

Ⅲ 介護者支援法制定に向けた提言
日本ケアラー連盟代表理事・牧野史子さん

 
介護力の確保は世界的な課題であり、各国でさまざまな支援を模索している。
先進諸国の多くは、家族介護を社会的労働としてサポートしているが、日本では相変わらず介護は〝家族の問題″である。介護保険法にも家族への直接支援は明記されていない。
こうした状況に問題意識を持ち、日本ケアラー連盟では2010年、「介護者支援の推進に関する法律案(仮称)政策大綱案(素案)」を提案し声を上げ続けているものの、いまだ実現にいたっていない。
1億総ケアラー時代といわれるように、若い人から高齢者まで介護を担う時代になった。学業や就職をあきらめる、殺人を起こす、自殺に追い込まれるなど、介護を発端とした数々の悲劇が毎日のように起こっている。
代表理事の牧野史子さんは、「介護保険の原点はケアの必要度を表し、家族の負担を軽減するものであったはずなのに、依然として家族の負担は大きい。一刻も早く介護者支援を法制化し、介護者を社会で支えていくしくみを作っていくべき」と話した。

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