特集-インタビュー

第6回 田中一哉理事が語る
市町村国保が特定健診・保健指導を円滑・効果的に実施するためには

田中一哉理事インタビューつづき

地域の健康づくりに現場が大切だとわかっていても、マンパワーが足りない状況かと思われますが…。

(社)国民健康保険中央会 田中一哉理事 行政では、人員削減といわれ、マンパワーが不足していく中で、それを補えるのはやっぱりボランティアだと思います。ボランティア活動への参加を、国保の担当者はもちろん市町村の衛生課も含めて、できるだけ住民のお手伝いを確保していくことも大切だと思います。

ボランティアは自然には発生しません。保健事業にボランティアとして参加してもらう鍵は、保健事業に従事している保健師などが住民を感激させるかどうかにあると思います。妊産婦や乳幼児問題、高齢者問題、障害者対策など、さまざまな問題に献身的に保健師が活動するのを住民がみて「あの保健師さんを何とか助けようじゃないか」と、「手伝おうじゃないか」といった機運が生まれるようになる。そんなふうに保健師には地域で活動してもらえたらと思っています。


最後に国保の保健師さんへのメッセージを。

保健師さんにいちばん意識してもらいたいのは今回の保健師の活動が医療費適正化に結びつかなければいけないという意識をしっかりもつこと。そして、保健師は「私たちは職能をいかした仕事を主としてやっていく」ということを本人も認識し、それから事務方にもそのことを理解してもらいましょう。できるだけ早く、日常業務の7、8割は訪問活動に持っていけるような状況をつくってもらいたいと思います。


こうした体制づくりのバックアップをしていくことが効果的な特定健診・特定保健指導のひとつの鍵となるのですね。

保健師さんがやる気の出る環境づくりを進めていきます。事務方に対して認識を改めてもらうように言っていきますし、体制も整えなければいけないでしょう。当然必要であれば、一定の補助金も要求していくかもしれません。保健師さんにやる気を出してもらわないと。これから国保がうまくいくかどうかは、保健師さん次第です!


取材後記

今回のお話は国民健康保険中央会で提言していらっしゃる「市町村国保の特定健診・特定保健指導の円滑・効果的な実施7か条」をもとにいただきました(下記参照)。保健師さんのやる気が出る仕組みづくりから発想する効果的な保健指導という考え方に期待が高まるひとときでした。

「市町村国保の特定健診・特定保健指導の円滑・効果的な実施7か条」

  1. 自己測定を進めよう
  2. 国保課に保健師を配置しよう
  3. 徹底した保健指導を実践しよう
  4. ボランティアを活用しよう
  5. 事務方は保健師業務を支援しよう
  6. データ(健診・レセプト)を上手に活用しよう
  7. 3年たったら医療費効果を出してみよう
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