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第三話:共同(協働)の掟

前回は研究者とのコンタクトについて書きました。
今回は、コンタクトも無事おわり、一緒に動くことになった場合の「掟」をお伝えしたいと思います。

掟は簡単、「まるなげしないこと」です。

調査研究活動の場合を例に取りましょう。
時々言われるのは、調査表の作成も分析も「先生、慣れてるんでしょうからやってください」というパターンです。

自分が誰かと協働するときに「慣れているんだからアナタやって」と言われたら、どういう気持ちになるかわかりますよね。

また、気持ちより重要なのは、それはあなたが本当にしたいことは、あなたの中にしかないということです。

それが何であるか、はっきりしない場合もあるかもしれませんが、たとえ地元の研究者と結びついたとしても、あなた以上にその地域や住民の状況を知っていることは、まずあり得ません。

だから、その思いや考えを研究者と良く話合ってください。そうすれば保健師のその思いや感覚を大事にしつつ、地域看護の研究者の役割として、その目的をはっきりさせる手伝いをしたいと思うはずです。

今、頭に浮かんだのは、保健計画の策定の場面です。業者さんにお願いして、金太郎飴的な計画でもとりあえず作りたいという姿勢なのか、それとも、自分たちのこだわりを大事にする計画を作りたいとするか、というのに似ているかなあ、と。

講演や研修であれば、大きなテーマだけではなくて、対象の方の状況や、何を対象の方に伝えてほしいと思っているのか、を研究者に具体的に伝えてください。

ちなみにわが上司は、研修会の講師を受けるときは、その研修会の目的、目標、評価を記載したものを出していただいていますよ。まあ、わが上司くらいの迫力がないと、なかなかそこまで言えないけれど。

本当のところ、研究者も研修会の講師を受けるときは不安なんです。特に、よく知らない対象の前に立つときは。だって対象のニーズがよくわからないんですから。

さあ、研究者と一緒に頭をひねり、汗をかきましょう。
あ、これって、保健活動の展開と同じ……!?


鳩野洋子
鳩野洋子

九州大学大学院医学研究院保健学部門 看護学分野 地域・精神看護学教授

大学卒業後、臨床看護師、保健師を経て、研究職へ。研究領域は、保健師活動―特に行政保健師―にかかわる領域。

行政保健師の専門性、保健活動評価、高齢者保健、ヘルスプロモーション活動などを考えるべく奮闘中なるも、体力がないのが悩み。いい活動の話からエネルギーを充電。

2008年4月に、国立保健医療科学院 公衆衛生看護部看護マネジメント室長から九州大学大学院医学研究院保健学部門 看護学分野 地域・精神看護学教授になりました。



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