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「ひきこもり」の実態と取り組み
第三話:「ひきこもり」を識別して対応する時代へ

「ひきこもり」という言葉は病症名ではない。
精神医学的に下部診断が可能だが、その実態は不登校・「ひきこもり」から、大人組「引きこもり(一般に漢字)」まで幅が広く、下記の表のように病名も多彩である。

WHO(世界保健機関)のICD−10(国際疾病分類第10版)によれば、ひきこもりや孤立状態を引き起こしやすい病理(状態症候群)は12種ほどあるとされている(山梨精神保健福祉センター近藤直司所長)。

米国においては37種ともいわれ、しかも、複数の症状が合併しているという。

病名をつけることに抵抗を示される方も多いが、効率的な対応をするために便利な面もある。

専門的には、より細かい分類もあるが、ここでは分かりやすくするため、やや通俗的な分類を示す。
a:非病理組 アパシー、モラトリアム、プ−太郎、たじろぎ、完璧主義など
b:発達障害組 LD、ADHD、アスペルガー症候群、未成熟滞在意識など
c:不安障害 社会不安障害/SADなど
d:PTSDなど組 トラウマ、パニック障害、解離性障害、ムラガエリ、摂食障害など
e:人格障害組 パーソナリテイー・ディスオーダー(10種類)、先天性〜後天性擬似など
f:複雑骨折組 上記a〜eの動態的合併症、併存・強迫神経症、気分障害、うつなど(長期組に多いといわれている)
g:統合失調症組 旧名/分裂病、分裂病質、うつなど
h:他の障害組 身体障害、知的障害によるひきこもり、高齢者の閉じこもりなど

ひきこもりが深刻となるのは、経過年数が長くなり、いわゆる「大人組」となってしまった場合である。

以下に、ひきこもりの傾向がみられるようになってからの経過年数と親の平均年齢を示す。
3〜5年未満:父親年齢≒56歳未満
5〜15年:父親年齢≒56〜67歳未満
15年以上:父親年齢≒67歳以上

KHJ親の会の"大人組"の実態では、当事者の平均年齢が30歳、父親の年齢は、ほぼ62歳である。


奥山雅久
奥山雅久

NPO法人全国引きこもりKHJ親の会・代表


静岡県生まれ。少年期より「がん」と闘う。広告マンを経て、1999年12月に「NPO法人全国引きこもりKHJ親の会」を発足。
講演・相談・会運営で多忙な日々を送る。

NPO法人全国引きこもりKHJ親の会
http://www.khj-h.com/



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